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Creme2003年8月号にHayleyの記事が掲載されました。
 

Hayley Westenraの歌声は、背筋をひんやりさせるような歌声である。新しいアルバムPureに収録されている「Hine e Hine(可愛いKiwiガールの美しい歌声で歌われている美しいNZの歌)」を聴いてみると、愛国心で満たしてくれる。実際にHayleyに会ってみても、どこからあのような力強い歌声が出て来るのかわからないだろう。彼女はほっそりとし、キレイな顔立ちをしており、典型的なクラシック歌手のとても大きく特別な体型とは全く正反対である。

 

前回、CremeがHayleyとインタビューしたのは、彼女が13歳で、ちょうど彼女の名前にもなっているデビューアルバムが発売されたばかりの頃であった。今、彼女は、Louis Vuittonのカバンを携えて、Aucklandにある彼女のレコード会社のオフィスに座っている(「これは本物のバッグではないの。」と彼女は素早く弁解する。「これは香港で買ったの。これが本物だったら、必ず「LV」の文字があるのだけれど、これは「LW」になっているの。でも、家に帰って、誰かがこのことを私に言うまで気づかなかったのよ。わかっていたら、絶対にこんなカバンに大金をつぎこまななかったと思うわ!」)。Hayleyは、世界デビューアルバムとなるPureのプロモーションの最中である。彼女は、ロンドンで4ヶ月かけてアルバムに収録する12曲をレコーディングし、ちょうど母親のJillと一緒にそこから帰国したばかりである。彼女は、実家のあるChristchurchで家族と一緒に4週間過ごした後、AustraliaやAsiaに飛び立ち、9月にアルバムリリース予定のLondonに8月に行く。彼女は、有名なイギリスのオペラ歌手Russell Watsonと一緒に歌ったNew Yorkの有名なCarnegie Hallがあるアメリカに翌年行く予定である。誰からしても、いわんや16歳の少女でさえ忙しいスケジュールである。しかし、Hayleyは難なくそれをこなしているようだ。彼女の性格は、すぐに人を惹きつける(イスのへりに座り、過去2ヶ月過ごした素晴らしい生活や一緒に働いた有名な人、一緒に歌った有名な歌手について気さくに話をする)。今年のClassical Brit AwardsはLondonのRoyal Albert Hallで開催され、Hayleyはこの時、アルバムをリリースせずにUKで歌った最初の人となった。地球の裏側では、彼女のためにこんなことが用意されていた。誰かがアレンジした、HayleyだけのためのMaoriのウェルカムグループが彼女を迎え入れ、Royal Albert Hallへと続く赤いカーペットを彼女は歩いた。自慢しているのではなく、Hayleyは中で出会った彼女にとっての憧れの有名な歌手について話をしてくれる。オペラ歌手のAndrea BocelliやCecilia Bartolli、そこで歌ったSting、元イギリスのポップスグループHear'sayのMarlene、プレゼンテイターをしたVanessa Maeなど。「私はこんな感じだったわ。「オー、そして私!」」と笑って話す。

謙遜して言ってみても、Hayleyがキャリアを積もうとしているのは本気で、2番手に甘んじようとしていないのは明らかである。彼女は、クラシックやミュージカルソングを要した前2作で有名になったけれど、このPureでは、彼女はより幅を広げ、異なった音楽スタイルを探検している。「このミックスされた音楽を楽しんでいるわ。一つのジャンルに絞り込みたくはなかったの。今楽しんでいるジャンル全てを取り入れたものにしたかったの。」とこのアルバムのための曲選びについて話をする。Pure用のプレスブックには、彼女の好きなアーティストとして、Nelly Furtardo、Craig David、Shakira、The Corrs、Vanessa Carltonの名前が挙がっている。そして、事実、彼女のアルバムには、何曲かの「ポップな」曲が含まれている。アルバムクレジットには、Elvis CostelloやJeff Beckのために、そして、彼女のために特別に「Beat Of Your Heart」を書いたBeatlesの伝説的プロデューサーSir George Martinの名前がある。また、なかなかうまく歌えないKate Bushの「Wuthering Heights」をカバーした最初の人という名誉もある。

アーティストとして完全な状態を保つために他に大事なことは、健康を保つことである。だから彼女は、とても鍛錬していると認めているもの、つまり、自分の声を損なわない。「声は(歌手として)自身の一部よ。健康は最優先だし、よく休み、よく食べなければいけないと思うの。というのは、私はいつもきちんと食べたいと思っているけれど、他の人はよく注意をしないといけないと思う。」Hayleyは、摂れる時には健康補助製品を摂るようにしている。例えば、ガーリックやManukaハニーサンドイッチを食べることが喉の痛みを和らげることになるなら、自分の声を労わるためにそういうものを摂取するだろう。「もし、私がロックシンガーなら、もう少し気の使い方が違っていたかもしれないわ。」と彼女は言う。「少々声がかれてもそれほど問題ないわ。でも、特にクラシック歌手の場合、常に高音域が活きなければいけないし、病気になったら影響がすぐに出る領域なの。」彼女は大事なコンサートの前には、自分の声がどういう状態かきちんと把握している。「去年の終わりに、私はMelbourne Carolsで歌ったの。1週間前から喉の痛みがあって、良くなるだろうと思ったわ(訳者余談:僕が去年の12月にHayleyに会った時の状態がこの状態でした)。でも、それが気管支炎になったの。それは本当に悪夢だったわ。」と言い、今では笑って話せるようだ。「歌えるかどうか様子をみるためにも実際に歌いたかったのだけれど、同時に、声を損ないたくなかったの。私は「なんてこと、こんな状態で歌えるの?」という状態だったわ。もうMelbourneに渡っていて、そのイベントのためのプロモーションも全て終えられていたからキャンセルすることも出来ないと思ったの。アドレナリンが出てきたんだと思うわ。私はどうにか歌ったわ。そして、うまく歌えたと思うの。でも、その心配事でストレスが溜まったわ。」

Hayleyに好感が持てるのは、この健全さや態度である。NZ人としてよく知られているオペラ歌手のDame Malvina Majorは、彼女の才能に感銘を受けたので、指導することを申し出た。「それは明らかに音楽的に本当のことです。多くの若い歌手は美しい声を持っています。しかし、彼らは清澄の域に導かれなければなりません。彼女はそれが自然に出来ているのです。」とHayleyの歌声についてそう話をしている。

そのような賞賛や尋常ではない生まれ持った才能で、どんどんとお金がHayleyや彼女の家族に転がり込んでいると思うかもしれない。そうではないと彼女は言う。「皆、私達はミリオネアだと思っている。でも、そうではないの。いい衣装を用意しなければいけないし、ゴージャスなドレスで素晴らしく見せなければいけないの。私達が親しく付き合っている人達は、きちんとドレスを着こなしているし、私達はそのように着こなすよう期待されているわ。まだそんなにお金を稼げていないわ。私はまだ最初の世界デビューアルバムのレコーディングの最中にいるし、お金を稼ぐ以前に、まだまだ支払わなければならないお金がたくさんあるわ。費やした費用について、きちんと考えなければいけないと思うの。」彼女は美しいドレスを提供してくれるドレスメーカーをここNZに抱えているけれど、今はそれらのドレスが(身体的に大きくなったので)着られなくなっている。「海外でも彼女のドレスを着たいし、これからも着ていると思うわ。」Hayleyは、自分は衣装にたくさんのお金を費やす人ではないと認めている(そうすることも時々は必要ではあるけれど)。Londonでは、母親と一緒に普通のお店の半額で売られている新しいサンプル品を見つけられるチャリティーショップに行っていた。「皆すぐに気付くので、2回以上は同じドレスを着ることは出来ないわ。残念なことではあるけれど、期待されていることよね!歌っている時は、着心地の良いものでなければならないわ。」

Hayleyは、自分の未来について、現実的に考えている。「今現在は、あまり先のことを考えたくないの。私は、日々起こる色々なことをこなすだけ。そんなに高くビジョンを設定したくないの。」と理想的な感じで言う。世界中でヒットし、色々な国へ招かれて歌いたいと思っている。「すごいことだけれど、そんなに期待も出来ないわ。そうなるとすればボーナスのようなものよね。」Hayleyは、一つのジャンルに縛るようなことはしたくないと考えている。ポップスは楽しい、しかし、今はポップスとクラシックの中間であるクロスオーバーの領域で楽しく歌っている。「出来るだけ長い間活躍していたいわ。そのレベルに到達できるよう一生懸命努力している。十分だなんて言いたくないし、普通に大学には行きたくない。今やっていることが好きなことなの。」

では、Pureのリリースについてどう思っているの?「言うのは難しいわね。私が楽しんで作ったように、皆も楽しんで聴いてくれることを願っているわ。一緒に働いた人々との出来事は驚きだったし、違ったジャンルの音楽を探検できたわ。楽しかったし、皆にそれを楽しんでほしいの。」

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